シチリア旅行 驚きとタイムスリップの旅

シチリアを旅先に

私の住むドイツは年間30日も有給が取れるので、日常を離れリフレッシュしたい、違う世界を見たい旅行好きが多い国です。
日本の国内旅行の感覚でEU圏内を旅行できるのもドイツに住む魅力の一つ。

私達夫婦も大の旅好きで、ヨーロッパだけでなく、色んなところに行っていますが、今回はシチリアに。何と直行便でシュトットガルトから2時間というのも魅力的でした。

シチリアに決めたのは夫のイタリア人同僚が、何年も前にハネムーンで3週間滞在したという話を聞いて興味をそそられ、1週間でシチリア半周に。

「3週間も見るところがあるの?」と思うかもしれませんが、滞在型で、のんびりするバケーションスタイルの方もたくさんいます。

自分に合う旅のスタイル

子供が小さいときはリゾート地に滞在型のゆっくりできるバケーションスタイル。子供が大きくなってからはアウトドア、観光、滞在をミックスして家族のニーズに合わせたり、子供が巣立って二人になってから自由に場所とアクティビティを決められるようになりました。

夫婦で色んな場所を訪れていますが、ルートとホテルだけを決めて、何をするかは飛行機の中でガイドブックを読んだり、現地に着いてから天気と気分、直感で決めています。予約必須の観光名所は別ですが。

今はインスタなどで素敵な旅先の画像が見つけられますね。ただ、旅行前はガイドブックや情報を読んだり写真をあまり見ずに、本場の景色や、感動を味わいたいと思っています。そうするとワクワクや嬉しい驚きがたくさんあるものです

レストランも現地の方やホテルの方に聞くのが一番満足しています。

シラクサでの驚き 走れメロスの舞台

シラクサはシチリア一美しい街と言われていますが、紀元前8世紀にギリシアの植民地として建設されました。

行くまで知らなかったのですが、古代遺跡がたくさんあり、アルキメデスの故郷なのです。ギリシア人で、シチリア出身というのが日本人の感覚だと不思議な気がします。

そして、シラクサは太宰治の「走れメロス」の舞台となった街なのです。
世界遺産にもなっている美しい旧市街、オルティジャ島では、読んで感動していた子供の頃にもどり、そしてその舞台がまるで目の前に繰り広げられ一気にタイムスリップした感覚になりました。

シラクサに行くまでこんな不思議な体験をするとは思ってもみなかったので素敵なプレゼントでした。ドイツ人の夫にわかってもらえないので、一人で高揚していました😄

バロックの街、美しい教会の女神や天使様

バロックの街、ノトやラグーサも世界遺産となっていますが、素晴らしい自然の風景とバロックの教会や建造物、広場が美しく、こちらもタイムスリップした感覚になります。

こちらの教会は外装が素晴らしいのですが、内部がピンク色と黄色でふんわりと暖かく、ずっと天使やマリア様、女神様を見ていたくなる教会でした。

街の景観が素晴らしすぎて、もっとゆっくり滞在したかったです。

アグリジェント ギリシア神殿の遺跡と地中海

アグリジェントは地中海を眺める最高の場所にあり、ドーリア式のギリシア神殿の遺跡が立ち並びます。ここも想像をはるかに超えた保存状態で、オレンジやアーモンドの木々、オリーブ畑、遠くには青い海を眺めながらの散策は魅了されます。

夏はかなり直射日光が当たると思うので早朝か夕方に行くのがいいかと思います。

神殿の遺跡を眺められるゆったりとしたB&Bに泊まって、街には行きませんでしたが、ホテルと違ったのんびりした雰囲気と生活感が楽しめました。

タオルミーナでのびっくり

タオルミーナはG7の開催地にもなった美しい海岸沿いの観光地です。世界中からの観光客で賑わっていましたが、ここでは海と山、自然と魅力的な街並みを堪能するため3泊しました。

坂道のアップダウンが激しく、道が本当に狭いので、車で到着したらすべて徒歩での観光をおすすめします。

ギリシャ劇場の跡地からは壮大な海の景色が堪能できます。美しい街並みとイゾラベッラという島や海岸、丘の高台からの眺めも最高です。

自然あふれる場所で、歴史や文化を感じながら街をブラブラ歩いていると、「なみさん?」と声が聞こえてきました。

振り返ると、何と同僚が。全くシチリア行きの話もしておらず、こんなところで出会うなんて何て世界は狭いの!とびっくりしてしまいました。

エトナ山での思い込みを外してくれた感動 

タオルミーナから車で1時間ほどでエトナ山へ。エトナ山は3350mの活火山で、2000mくらいのところからジープでクレーターを見に行くことができます。私達はツアーには参加せず、個人でそのあたりを3時間ほどハイキングをしたのですが、溶岩に火星にいるような全く別世界へ。遠くには地中海が見えて圧巻の景色です。

ハイキングの後、「足腰弱くなると旅行も楽しめないから、元気でいて行けるときに行こうね。」と夫と話ながら、カフェでカプチーノを注文しようと列に並んでいました。

すると、後ろから、年配の明るい服を着た女性が歩行器を押しながら私の後ろに現れたのです。こんな山の上に、歩行器で!通れるように場所をゆずると、英語訛りで「Grazie ! グラッチェ(ありがとう)」と言いながらニコニコと通りすぎていきました。

「足腰弱くても、旅はできるの。行きたいと思ったら山にも歩行器で来れるのよ!」と微笑みながらメッセージを伝えてくれて、年取ると旅行できない、身体が弱ってくると旅行できないという思い込みを一気に外してくれました

シシリアの南東部を一周し、嬉しい驚きの旅でしたが、いつかパレルモや西北部を周ってみたいです。

最後までお読みくださりありがとうございました🍀

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